星間時代

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気づくと。離陸船のコクピットに座っていた。ハッチは相変わらず壊れたままだ。窓の外の影を認めた私は、顔を押し当て姉さんの名を叫ぶ。 離陸シークエンスが、自動的に開始される。 影を残し、離陸船はふわりと小惑星に別れを告げた。 英雄の奇跡の帰還に沸くオペレーションルームのスタッフたちは、彼の涙の理由を誰一人知らない。
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