二号校舎

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二号校舎

 刹那たち三人は二号校舎の地下へ続く階段の前に立った。 「じゃあ、おれが行くから二人はここで待っていてくれ」 「待ってッ、あたしも行くって言ったでしょ!」  刹那は鬼多見を追い越して階段を降りて振り返った。 「あなたはあたしのアドバイザー、意見は聞くけど命令には従わない」  彼は助けを求めるように好恵に視線を向けたが、彼女はあきらめてと言いたげに眉を上げただけだった。 「わかった、好きにしろ」 「当然」 「社長、ベビーシッター代は別料金ですよ」 「仕方ないわね」 「ちょっとおばさんッ、何で同意するのよッ?」  好恵はちょんちょんと下の階を指さした。 「いいの? 鬼多見さん、先に行っちゃったわよ」  いつの間にか鬼多見は刹那を置いて階段を降りている。 「あッ、待ちなさい!」
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