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白い……まっ白……違う……これは光……強すぎる光……
御堂刹那はその部屋のドアノブから無理やり手を放し後ずさった。
なに、今の……こんなの初めて……
大きく喘ぎながら薄暗い廊下の端にある地上に続く階段を目指す。
手すりにもたれるようにして何とか階段を昇りきり、ようやく人心地がついた。
「刹那、大丈夫ですか?」
優しく脇から支えられた。
「早紀お……マネージャー……」
昔のクセで荒木早紀を「早紀お姉ちゃん」と呼びかけた。
いけない、自分はプロダクションブレーブ所属のタレントで彼女はマネージャーなのだ。
「もう平気、ちょっと不意打ちを食らっただけ」
刹那はなんとかほほ笑んだ、早紀に心配をかけたくない。
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