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当然大学側は認めていないが、建築業者は防空壕で亡くなった人たちの祟りだと考えていた。
「それは間違っていないと思います」
ブレーブの事務所のソファに身を沈めて刹那は、社長であり叔母でもある中川好恵に今日の顛末を報告した。
「なるほどね……。この話を受けた時から、せっちゃんには荷が重いかなって思ってはいたのよ」
「それなら、もう刹那にこんなことをやらせないでください!」
つめよる早紀を好恵は手で制した。
「やめるかどうかは、本人に決めさせましょ」
穏やかな口調だが有無を言わせない響きがある、早紀は大人しく引き下がった。
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