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「またなんてない、だから安心して大人しくしていろ」
いつの間にか一人の青年が詰め所の中に立っていた。
作業員じゃない、大学の生徒?
「ダレだ、お前はッ? ここは関係者以外……」
「今、中川社長が言ったろ? 対抗策を用意したって、それがおれだ」
監督はキョトンとした顔をした。
「お前が」
「そうだ。それに最初に言われたよな、一回の除霊で解決できない可能性が高いって。それにあんたは同意した」
「お、お前に関係あるかッ?」
「あるだろ、おれも関係者だ。それにこっちだって危険な思いをしてやっているんだ、あんたたちだってそうだろ?
優先すべきは身の安全だ、そこにも書いてあるよな」
彼は室内に張られた幕を指さした。
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