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タケルはたまらずケイの胸元を掴んだ。一時騒然とする部屋の中。
「ちょっ、お二人ともどうしたんですか!!」
慌てて駆け寄るスタッフ。だがタケルにもケイにもそんな声など聞こえなかった。そしてケイはタケルの腕を掴み返して冷たく言った。
「…離せや」
「離さん」
「…離せ言うとるやろぉが!!」
いきなり響いたケイの怒声。騒ぎに気付き、リョウが慌ててブースから出てきた。
「何してんだよお前ら、何かあったの?」
「リョウには関係ない。」
ケイを睨み付けたまま言うタケル。その瞬間リョウは目の色を変えてタケルの肩を強く掴んだ。
「なんやねん!!」
リョウを睨み付けるタケルにリョウは冷たい低い声で言った。
「ケンカするなら外でしろ。ここでやられちゃ迷惑なんだよ。」
冷静な目で言うリョウ。その隙にケイはタケルの腕を振りほどき、部屋から出ていった。
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