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「おーい、お前ら。こんなところで何やってるんだ?」
いつの間にか帰ってきたのか、裕也が部屋の前にいた。
「おかえりー、パパ」
裕也に抱きつきながら、美優がそう言った。一方の裕一は、まだニヤニヤ笑いながら、
「おかえりー、パパ。今ね、ママとパパの結婚式の話を聞いてたんだよー」
と言った。
「え?あ、そう」
美優の頭を撫でながら、裕也はそう言った。
「うん。でね、パパがママに言ったプロポーズの言葉も聞いたんだ」
裕一がそう言うと、裕也は顔を真っ赤にし、
「みっ…美雪!子供たちに、俺のプロポーズの言葉言ってしまったのか!?」
私の顔を見ながら、裕也がそう聞いてきた。
「うん」
私がそう答えると、
「あぁぁぁぁぁ!!」
と叫び、リビングの方に走って行った。その後ろを、
「待てー!パパ」
と言いながら、裕一が追う。
「さっ、美優ちゃん。そろそろご飯にしょうか。裕ちゃんがパパをからかってたら、止めてね」
そう言い、私が部屋から出ようとすると、
「待って!ママ」
美優が、私を引き止め、
「ママは、今、幸せ?」
と聞いてきた。
私は、にっこりと美優に笑いかけると、
「えぇ、とっても幸せよー」
と答えた。
ーENDー
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