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「おい、寛太ちょっと待てよ」
寛太が振り返るとガキ大将の中田太一とその仲間2人が立っていた。
「おまえ雪子に何を言わせているんだよ」
「おまえには何も関係ないだろう」
「なんだと、調子にのるなよ」
寛太は仲間2人から羽交い絞めにされて身動き出来ない状態から太一がタックルをしてきた。倒れた貫太に太一が馬乗りになる。頬に痛みが走る。
次の日、寛太はランドセルを背負って学校に向かっていた。
「太一の奴」
昨日、太一にやられたあちらこちらの傷に痛みを感じていた。
呼び声が聞こえたような気がしたので振り向くと雪子が立っていた。
「どうしたの寛太、その傷」
「いや、雪子には関係ないことだから」
「誰かにやられたの。もしかして私が発表した夢のことと関係があるじゃないの。
関係があるのなら本当にごめんさない」
「そうじゃない。関係はない」
「私は約束をする。私の夢は大人になるまで胸に秘めておく。そうすれば寛太は変なことに巻き込まれたりしないでしょう」
「いや、気にしないでほしい」
「大丈夫。寛太には迷惑をかけないようにする」
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