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ちょうど1席だけ空いた。
他の店員が水をテーブルを置き、メニューを渡す。
メニューを受け取った女性は寛太をジッと見つめている。
寛太も女性を見た。
切れ長の目をしている。
どこかで見たことがある顔立ちだ。
女性は立ち上がり、貫太に近づいてきた。
「ひさしぶり、寛太君だよね。私だよ。覚えている」
その女性はにっこりして話しかけてきた。
「もしかして雪子か」
「そう。覚えてくれて嬉しいわ」
「久しぶり。どうしてここがわかったの」
「平太君と裕太君にこのお店の場所を聞いて来ちゃった」
「そうなんだ」
「相変わらず貫太君は料理するのが好きみたいね。私に子供の時に貫太君が焼いた魚を私にたくさんくれたものね。今はお肉なのかな」
「そうだっけか。良く覚えているな。それにしても雪子も元気そうだ」
「私もなんとか元気でやっているよ」
雪子は貫太が顔立ちがはっきりしている。想像していたより美人になっていた。
「まだ今日は時間あるのか」
「近くのホテルに宿泊しているから時間は大丈夫だよ」
「そうか。ならもうちょっと待ってくれ。もうすぐ仕事が終わるからそうしたら近くの静かなお店に行こう」
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