夢はそれぞれ違っていい。

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「考えるのはいいけど、その考えるのに私はいつまでも待てばいいのかな」 貫太は手に顎を乗せて思考を張り巡らせた。 「それなら、試しに一緒に暮らしてみるというのはどうかな」 雪子は少し前のめりになる。 「そんな簡単に言わないで。今、私は東京、あなたは新潟に住んでいる。もし仮に新潟で一緒に住むならなら私は東京の仕事を辞めなくてはならない。分かると思うけど仕事を辞めるのはそんなに簡単ではないから」 貫太は新潟に戻ってきた趣旨がはっきりわかった。 雪子は胸に秘めた夢の思いを確認しに来たということか。 雪子は本当に自分と結婚するつもりなのか。 もし一緒に住むとしたら東京か新潟かどちらかになる。 貫太は仮に東京に行くのを想像してみた。 焼き鳥屋自体は辞めるのはそんなに難しいことではないが果たして東京で仕事は見つけられるか。 生活できるかどうかわからず、不安であった。
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