最悪な再会

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「あぁ。ま、もし仮にヤツらがいてもコテンパンにしてくっから!」 ―――――――― とは言ったものの……。 あぁ行きたくねぇー! おれは嫌々ながらあの路地裏に向かう。 時刻は午後十時。 当然のことながら辺りは真っ暗である。 不良とかち合うのは別にいいんだけど、龍ケ崎さんと会うのは御免だ。 二度と行くまいと思ってたのにまさか今日行くことになるなんて思わなかった。 おれのネックレスは紅くて三日月型のもの。 離れて暮らす五個上の兄ちゃんから貰ったお守りだ。 昔、おれの力の強さを心配した兄ちゃんが一生懸命作ってくれたんだ。 兄ちゃんにはおれみたいな能力はないけど、そのお守りは十年以上経った今でも効力を発揮している。 おれの能力の安定剤みたいなものだ。 だから何としてでも探し出さないといけない。 そうこうしているうちに路地裏の手前に差し掛かった。 手前にある街灯の光は路地裏まで届いてない。 そっと覗いて見た。 暗くて見えにくいけど不良達はおろか誰一人いない。 おれは少しほっとしつつ、携帯電話のライトを付けて路地裏へ入った。 そしてライトで足元を照らしながらうろうろと探し回る。 「んー、あると思ったんだけどなぁ……」 それらしきものは一向に見当たらない。 探すこと数十分。     
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