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じたばたともがいて抵抗してみるけど、びくともしない。
自分の意思に反しておれのモノが徐々に形を変えていくのがわかった。
「やだって、それ……あぁっ」
息が荒くなり身体に力が入らなくなっていく。
「お前、名前は?」
「言う……もんか……!」
「生意気」
言いながら龍ケ崎さんはおれの首筋にチュッと音を立ててキスを落とす。
さらに首筋に指を這わせた。
おれの肩がピクリと跳ねる。
ぼんやりとしていく頭の中でおれはここから脱出する術を思い出し、神経を集中させた。
その間も龍ケ崎さんの手が止まることはない。
「もう抵抗は終わりか?」
ニヤリと笑いながら言ってくる龍ケ崎さんをよそにおれは思いっきり龍ケ崎さんを“睨んだ”。
すると龍ケ崎さんはピタリと動きを止めた。
そして先程までびくともしなかった龍ケ崎さんの腕の中からあっさり抜け出す。
それでも龍ケ崎さんは動かない。
いや、動けないのだ。
なぜならおれの能力によって動けなくなったからだ。
それでも顔の筋肉は動くらしく、龍ケ崎さんは驚いた表情をしている。
念を込めて対象人物を睨むと動きを止めることが出来る。
これがおれの能力の一つである。
あぁ、助かった……。
危うくヤられるとこだった……。
けど、この能力で止められるのもせいぜい10秒くらい。
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