第一章 おれとアイツの出逢い 初見は修羅場で

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第一章 おれとアイツの出逢い 初見は修羅場で

人間誰しも面倒なことには関わりたがらないものだ。 人目が全くないわけでわはないこの路地裏。 誰もが知らないふりをして通り過ぎる。 「へ~、それでわざわざオレ達の所までのこのこやってきたってわけか。お友達思いでちゅね~」 目の前の不良達はそう言いながらギャハギャハと笑う。 クッソ、コイツら……! 本当に感じ悪い……! 「分かってんなら早く返せよ!」 おれは負けじと言い返す。 すると、不良達の目が鋭くなった。 「お前、誰に向かってもの言ってんだ?なんならこれ、今すぐ壊してもいいんだぜ?」 眼前に指輪のついたネックレスが突きつけられ、おれは言葉を詰まらせた。 本当なら今すぐにでも手を伸ばして取り返したいところだが、両腕を不良の二人に押さえられていて動かせない。 さて、この状況をどう切り抜けようか。 などと冷静に考えるおれは案外物怖じしない性格なのかもしれない。 あぁ、おれがあそこでドジんなきゃなぁ……。 奥の手があるからって油断しすぎたな。 目の前にあるネックレスはおれのではなく、友達の妹の物だ。 友達の妹が恋人から貰った大切な物。 それを不良に盗られたと聞いて、こうして取り返すために不良のたまり場にやってきたのだが……。     
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