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本当に危険なのはこの男の方だった!
「ふっ」
おれのことをじっと見つめていた龍ケ崎さんは何の前触れもなく吹き出した。
さっきの不機嫌そうな表情は何処へやら。
怒るどころか笑っている。
「ふふっ、ははっ!」
なんだコイツ……。
気でも狂ったのか?
何がそんなにおかしいのかよくわからないけど肩を震わせる程に面白かったらしい。
さっきまでの緊迫した空気とは一転、おれはぽかんとしてしまう。
「威勢のいいガキだな」
「おれはガキじゃねぇ!」
「ほう?それならここはどうだ?」
龍ケ崎さんは楽しそうな顔をしながら身体を近付けてきた。
そしてそのままおれの身体を抱き寄せる。
「ちょっ……何してっ」
龍ケ崎さんは服を捲り上げ、おれの上半身に手を滑らせる。
ゆっくり撫で回すように触られて背筋が粟立った。
「おい、離せ……!」
いきなり何すんだ、コイツ……!
慌てて逃げようとするも、力強く掴まれてて逃げ出すことが出来ない。
龍ケ崎さんはもがくおれを気する様子もなく、触れ続けている。
待て、これどういう状況なんだ……!?
え、おれ襲われてる……?
「やめろって言って―――ひゃっ」
そろそろ本気で怒ろうかと息巻いた矢先、指先が乳首を掠める。
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