春一番

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2人目の彼氏は、 高校に入学してスグに付き合い出した。 向こうから告白されてOKしたのだが、 その時の私はこう考えたのだ。 武流の時は『元気イッパイの私』を 知られていたせいでダメになったけど、 別の中学に通っていたこの人なら ギャップに気付くことも無いだろうと。 だから最初からオンナを丸出しにして、 素の自分を封印した。 男ウケする話し方で 男ウケする言葉を選び、 男ウケする仕草をして頑張ったのだが。 ある日突然、 そんな自分がイヤになる。 どうにか別れを切り出したところ、 向こうも『実は一緒にいると疲れた』と。 これもいま思えば 負け惜しみ的な発言だったのだろうが、 16歳の私はそれをそのまま受け取って、 更なるトラウマを抱えることになる。 そんなことならもう 誰とも付き合わなければ良いだけなのに、 残念ながら私はモテた。 それもえげつないモテっぷりだ。 フリーでいると他の女子達から 『彼氏を作ってくれなければ困る』などと 意味不明な苦情を受けたため、 仕方なく3人目の彼氏へと突入だ。 この人はとてもラクな人だったが、 私と付き合い出したことを機に 仲の良かった女友達から告白され、 その熱い想いに絆されたとかで。 呆気なく私を捨てて、 そちらへ行ってしまった。
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