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今日が終わる。
明日が終わる。
手に取ったコーヒーもいずれ冷めて、ただの泥水と化していく。
笑いあった日々も、楽しげな歌声も、夕闇に紛れかき消されていく。
いつかこう思ったことがあった。
ずっと続く世界があったら。この時が永遠に終わらないならと。
無駄。
考えるだけ時間の浪費。
水と同じだ。時間は流れていく水と同じ。無理に止めようとすれば澱んで腐ってしまう。
気がつけば流され、たどり着く先は滝壺。
空虚。ただただ虚しい。
楽しみも喜びも、掴めないほど遠くを流れていくじゃないか。
どす黒く濁ったせせらぎに佇んで、一体何を待てばいいのだろう。
もう流れてくる幸せなど、ひとつもないというのに。
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