10人が本棚に入れています
本棚に追加
私の身体中にはもう手遅れなくらい、先輩の毒が回っている。
「先輩。」
先輩がこっちを向く。
決して健康とは言えないその白い肌は、背景の白い壁と同化して今にも消えてしまいそうだ。
「好きです、先輩。」
「知っている。」
先輩は絶対に好きとは返してくれない。
けれど、そのかわり私の好きをきちんと受け止めてくれる。
その証拠にほら。
先輩の手元には、秀麗な先輩には似合わない恋愛小説が存在する。
……そういうところも可愛すぎてずるいんですが?先輩。
最初のコメントを投稿しよう!