クロミド

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まさか こんな女の子がいたなんて もっと早く出会いたかったなぁ。 僕はみえる。 いわゆるこわいものがみえる。 ある日、登下校でよく通る交差点で黒緑色のモノがみえた。 僕はクロミドと名付けた。 そのクロミドが小学生の背中を押した所を見た。僕は慌てて、その小学生の手をとって歩道に引き入れた。 その子は「誰かが押したぁ」と半泣きだった。 危うくバスに轢かれるところだった。 そうかそういうことか。この交差点。事故が多いと有名だった。いつも夕方、歩道から転倒や飛び出しが原因での事故が多かった。 半年前も高校生が亡くなった。クロミドのせいだろう。歩道や信号機などかなり整備はされていた。 部活に入っていない僕は夕方に交差点を見張るのが日課になった。 ずっと交差点に居ると怪しまれると思った。角の本屋やギリギリ交差点が見える喫茶店にいた。 クロミドが見えたら急いで交差点に行った。クロミドが引っ張り押したりした学生を歩道に戻した。(何故かクロミドは小学生中学生高校生だけを狙っていた?)
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