クロミド

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つい先日、間に合わずに、二人して道路に転がってしまった。すんでの所だったが何とか轢かれなかった。 運転手は「なんか凄い大きな声で、危ない!って聞こえたからブレーキが間に合ったわ。良かったぁ。」と。多分、僕の声だ。 ある日、いつものように見張っていると、クロミドが交差点をかなりウロウロしているように見えた。まるで右往左往しているようだった。 僕は急いで交差点に向かった。するとクロミドが僕の方に向かってきた。 「え?なんで?」って思った瞬間。ピカッと光った様に見えた。 僕から向かって左側から、右手を前に出した女の子が立っていた。 その右手が少し光っていた。凄い女の子だ。俗に言う除霊ってやつか。 隣町の女子高の制服を着ていた。小さくてショートヘアーで、僕を見た時の一重の大きな目と小さな鼻と唇。可愛いと思った。 「大丈夫ですか?驚かしてごめんなさい。」こ、声も可愛い。 クロミドが煙の様に消えていた事をすっかり忘れていた。 「あの、私。安田清子と言います。私、見てました。貴方が、あ、お名前を伺っても・・・」 僕はポカンと顔を見ていたので慌てて 「ぼぼ僕は、小野田、小野田清(セイ)。小さい野原の田んぼ。清潔のせいです。あ、何ゆうてのやろ」赤面した。 「フフ、小野田さん。貴方が色んな人を助けてたの私見てました。前から。あ、私も清潔のセイって漢字です。代々この字が名前にあるの。今時キヨコって。」 と笑顔がまた可愛いかった。 まさか こんな女の子がいたなんて もっと早く出会いたかったなぁ。 「小野田さん!明日また会えますか?ここで。」と急な約束。僕は嬉しかった。 彼女は疲れていたようだった。多分、あのチカラを使うと疲れるのだろう。 クロミドはいなくなって、安心したし。明日も彼女と会えるなんて。なんて嬉しいんだろう。もしかして?告白?あんな可愛い子から?僕はずっとドキドキしていた。
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