寒さが吹っ飛ぶ数分前

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あちこちに置かれた本棚に本。 まるで古本屋のような佇まいだ。 古い本から新しい本まで結構な種類があるということで有名な図書館だった。 それに加えすごく広い。 借りに来たり本を読みに来たりしているのにも関わらず、人とあまりすれ違わないような広さだ。 椅子と机は何ヶ所かのコーナーに少しずつ設置してある。 二階もあり特に二階は専門的コーナーだったりした。 あまり人に借りられない本や、貸出不可の本が多数ある。 その端の図書館の本棚の所にこれでもないあれでもないと、図書や図鑑を片っ端から出しては中を覗いて、違うといい棚に戻すを繰り返している青年がいた。 「あぁー。 もうどこにあんだよ。」 あまりにも探している図書が見つからなくイライラしているのだろうか。小さな声で苛立ちを吐くように呟く。
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