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「だめ、か。」
晴れ女で今まで雨の心配をしたことがなかった私は、さほど天気のことを気にかけていなかったけど、1週間前にでた天気予報ではその週は私が前撮りをする日だけ雨予報になっていた。でも天気予報はコロコロと変わっていたから、なんだかんだ晴れに変わるだろうと思っていたのに、ついにその日になっても予報は変わらなかった。
それに、一哉がかえってきたのはもう外が明るくなり始めてからだった。
夜中に目を覚ました時に隣にいると思っていた彼はいなくて、私はその時点で絶望した。そこからしばらくして一哉は帰って謝っていたけど、もう顔も見てあげなかった。そのまましばらく寝て起きて外を見ると、隣の家の屋根にはしっかり雨が落ちているのを見て、私はさらに絶望した。
そして思った。
――――私の人生は、雨だ。
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