ラストは唐突に隕石

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ラストは唐突に隕石

硝煙。銃口から漏れ出る白い煙は上空へと消えていく。それはまるで人魂のようだった。 「やってやった……。やってやったぞ! ざまぁみろっ!」  その惨劇は数秒前に起き、まだ銃声の残響が聞こえるような感覚さえもある。 「呪ってやるだのなんだの言ってた割には、ずいぶんとあっけなかったな。所詮は負け犬なんだよ!」  男はそう悪態をついて、頭から血を流して床に倒れた男に蹴りを入れた。びくともしなかった。 「ははっ。人を呪わば穴二つとも言うが、墓穴を掘ってやれば、ふふっ、……傑作だなぁ!」  見下した目でぐりぐりと床に倒れた身体を踏みつけては、聞こえるはずもない悪態をしつこく言い聞かせている。 しかし、次の瞬間、空が一瞬だけ真昼のように明るくなると、轟音とともに床に大きな穴が空いた。  男がその穴を見ると、真っ赤に染まったこぶし大の石が埋まっていた。 「ごふっ……」  男の口から鮮血が吹き出す。  男は自分の胸に目をやると、そこに大きな風穴が空いていた。
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