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「くそっ何故ジャイアントマンティスがこんな所にっ!?外周警戒の魔狼どもは一体何をしているんだっ!!」
軽騎兵小隊長が懸命に乗馬を宥めながら呪詛の言葉を吐いているとそれが聞こえたかの様に下生えを掻き分けて数匹の魔狼が姿を現し、それを目にした小隊長は些か焦眉を緩めながら呟きをもらす。
「やれやれ、これで態勢を整え直せるな」
そう呟きながら部下達に指示を送ろうとした小隊長、その眼前で信じられない事態が生じてしまう。
姿を現した魔狼に対して魔導兵小隊に所属する魔導士達が暴れ廻るジャイアントマンティスに襲いかかる様指示を送るが魔狼達はそれを無視して魔導士達の所に駆け寄って怪訝そうな面持ちを浮かべる魔導士達へと襲いかかり、魔導士達は絶叫と血飛沫を撒き散らしながら魔狼の牙と爪によって切り裂かれてしまう。
「ど、どう言う事だっ!?い、一体何が起こっているんだっ!?」
信じ難い光景を目の当たりにした小隊長が驚愕の声をあげていると、下生えを掻き分けて次々に魔狼が姿を現して周囲の将兵に襲いかかり、ジャイアントマンティスの攻撃によって生じた混乱は更に大きくさせられてしまう。
軽騎兵小隊の乗馬は更なる攻撃によって更に激しく動揺して暴れかけてしまい、軽騎兵達が懸命に宥めようと四苦八苦していると魔導の集団がその隊列に向けて一斉に咆哮を迸らせた。
動揺し狂乱しかけていた軍馬達は魔狼達が迸らせた咆哮によって完全な狂乱状態に陥り乗り手を無視して暴れ始めてしまい、懸命に乗馬を宥めていた軽騎兵達は次々に馬から振り落とされて地面に転がり落ちていった。
唖然としていた小隊長は真っ先に地面に叩きつけられた腰と背中を強かに強打してしまい、小隊長が痛みに悶絶している間にも魔狼達は壊乱状態の部下達へと襲いかかり続け、軽騎兵達はなす術無く魔狼の牙や爪に切り裂かれたり狂乱状態の軍馬の馬蹄に踏みつけられて行った。
小隊長は青ざめた顔になってもがいていたが目敏くそれを見つけた3匹の魔狼が牙を向いて襲いかかり、小隊長は恐怖の絶叫をあげながら魔狼達の牙と爪に切り裂かれてしまう。
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