蹂躙・残党狩部隊本隊編・翻弄

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増援部隊を指揮する軽装歩兵中隊長は必死になって混乱状態を収拾しようと躍起になったが、その努力を嘲笑う様に5匹の装甲火蜥蜴、別動隊乙が姿を現し、5匹の装甲火蜥蜴は混乱状態に陥っている増援部隊に火球を叩き込んで混乱状態を更に悪化させる。 装甲火蜥蜴隊はジャイアントマンティスと魔狼の攻撃によって混乱状態の増援部隊に火球を放ちながら前進を続け、増援部隊は異形の軍勢の猛攻の前に崩壊しかけていた。 南方面増援部隊 西外哨拠点に向かっていた西方面増援部隊が苦境に陥っていた頃、スケルトンの大群に襲撃されている南外哨拠点には拠点に詰めている部隊の親部部隊の軽装歩兵中隊(1個小隊欠)に魔導兵、軽騎兵各1個小隊を加えた総兵力約300名の南方面増援部隊が急行しており、聞こえ始めた激しい戦闘の音を耳にした指揮官の軽装歩兵中隊長は怪訝そうな面持ちになりながら呟きをもらす。 「西外哨拠点に向かった連中はもう到着したと言うのか?それに戦闘が激し過ぎる様だが?」 「……中隊長、只今司令部より緊急連絡が入りましたっ!!西外哨拠点に向かっていた増援部隊が装甲火蜥蜴とジャイアントマンティス、それに外周警戒に当たっていたと思われる魔狼の集団から集中攻撃を受けているそうですっ!!」 中隊長が訝しげな表情で呟いていると司令部から凶報を告げられた魔導士が青ざめた顔で報告を行い、信じ難い報せを受けた中隊長は驚愕に顔を歪ませながら口を開く。 「ジャイアントマンティスに外周警戒に当たっていた魔狼、だと!?」 「はい、魔狼については魔導士のテイム魔法が全く効かないとの事です、司令部からは南外哨拠点を襲うスケルトンを殲滅した後は同地に止まり陣営とヴァイスブルクの間の連絡線の確保につと」 魔導士が中隊長に司令部からの指示を伝えていると前進を続けている隊列の数ヶ所に火球が叩き込まれて炸裂し、爆発に巻き込まれた軽装歩兵や軽騎兵が纏めて薙ぎ倒される光景を目にした中隊長は愕然としながら叫び声をあげてしまう。 「な、何事だ」 中隊長の驚愕の叫びが響く中、混乱する部隊に向けて再び火球が叩き込まれ、部隊が更なる混乱状態に陥っていると、下生えを踏み潰しながら5匹の火蜥蜴(サラマンダー)が姿を現した。 「火蜥蜴だとっ!?こ、こいつ等、ま、待ち伏せしていたとでも言うのかっ!?」
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