さらに、王子様にはお姫様がいるのです。

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さらに、王子様にはお姫様がいるのです。

「これでいいかな」  清掃も終わって、チェックも終了。花屋さんに来てもらって、室内の花も生け直してもらった。アメニティも問題ないし──。 「え?」  ガチャっと開くドアに、思わず声を漏らしてしまった。  帰るのは夜だと聞いてたのに、予定が変わったのかな? それとも白井マネージャーがチェックしに──。 「なに、この花の趣味。サイアク」  突然入ってきた誰かは、そういうと花瓶からかすみ草を取り出して、床に捨てた!? 「あっ、あのっ」 「なに?」  私の声に振り返ったのは、豪奢な金髪をゆるくウェーブさせ、サファイアの瞳をもった『美人』だった。
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