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「で、どう?」
「どうって……なんですか、薮から棒に。」
つい2週間前までいたアメリカ支部から送られた英語7割りの書類を凝視していたら先輩社員から内容のわからないことを投げられた。
まぁ、今昼休憩中に仕事してるこっちが少し変なんだが。
「女子社員から声かけられるでしょ、アメリカ帰りってだけで。」
「……それですか。」
大きく溜め息を吐き出し持っていた書類をデスクに投げるように置いた。
それを見て愉快と言いたげに笑う先輩睨む2歩手前で見た。
「正直言ってうんざりですよ。“一緒に飲みに言いませんか~。”って言われてもこっちは仕事だって何回言えばいいかと思いますよ。」
「アメリカ帰りってだけでホイホイ来る奴いるからなー。」
「先輩の時もそうでしたか?」
「そうそう、蹴落としていったけど。」
この先輩から蹴落とすと聞くと妙なリアル感が有り一瞬怖さを感じた。
「ま、見事にまだ未婚だけど。」
「何言ってるんですか、綺麗な彼女さんいるじゃないですか。」
「やっとだよ、いい子だからこのままこぎつきたいよ。」
笑うが他人事には聞いてはいられなかった。
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