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「ごめんね、いきなり。」
「全然!いつも気を尽かせ…」
「これ以上言わないの、俺もいつも今みたいに願望とか言ってるんだから。」
「うん。」
どうにもまだ緊張してしまう、時折私はちゃんと彼のことが好きということが伝わっているのか不安に思ってしまう。
キュッと少し握っている指に力を無意識に込めてしまいそれに彼が気づきこっちを見ていたことにも気づかないぐらい悩んでた。
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食事が終わり彼のマンションへ、いつものようにソファーに勧められ水のペットボトルを渡された。
「美味しかったですねー。」
「でしょ、あそこ料理も酒も美味しいんだよね。」
「うん、美味しくってちょっと飲み過ぎちゃっいました。」
あともうひとつ最近わかったこと、
「あ、ごめんなさい。」
「いいよ、もっと寄りかかって。」
お酒が入ると少し大胆になる。
今回も半分事故と半分わざと。
お酒が入っているのもあるが心拍数が上がっているのがすぐわかるし余計に彼にくっつくたいという欲が沸く。それと同時にふつふつと湧き出す前回の時の悩み。
「ね、百合。」
「…なんですか、」
名前を呼ばれ、腰に腕を回され、耳元で、
「なにか悩んでるんでしょ、お願いだから言って。」
「」
そう言われて酔もなにもかも覚めた。
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