89人が本棚に入れています
本棚に追加
まさか27歳にもなってこんな子供みたいに泣くとは思ってもみなかった。
だけど自分で思ったことが悲しくなり全然涙が止まらなくなってもう顔もあげれなくなってしまった。
あんなこと言ってしまってあの優しい昂輝さんも呆れてるだろうな。
想像するだけどもっと目頭が熱くなってきた。
「ご、ごめんなさいごめんなさい……。」
もうせめてという気持ちで謝るしかできずどんどんどんどんと涙が出てくる。
もう別れると思い意気消沈していたら。
「!」
「ごめん、」
頭だけ抱きしめられ吃驚して顔を覆っていた手を少し緩めた。
「こう、き、さん…?」
「不安にさせてごめん、俺気の使い方とかどヘタだから。」
「…え……?」
そこまで会話を交わし昂輝さんの手を少し緩めたので少し顔を上げた。
「百合がこういうの初めてだって聞いて……まず怖がらせたくなかったから……あーごめん。今もなんて言っていいかわからない。」
そこまで言うと今度は昂輝さんの方がさっきの私みたいに頭を抱えるみたいな感じで顔を覆った。
いつも何事にもスマートでこんな姿を見たことがなかったから少し驚いたのもあるがそんな事を思っていた事の方が吃驚した。
最初のコメントを投稿しよう!