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ある日の 南多摩高等学校文芸部の部室にて 3
先輩の眼鏡には・何かのパワーを加速させる機器がついていると
「問題・南多摩高校生徒会役員の人達に共通していることは・なんでしょう」
入学式の時に会長が挨拶をして・その後ろに役員が並んでいたっけ/会長が男子で・女子も数人いけど・その共通点?・・・あれ?
「そうだっ/みんな・眼鏡をかけていたかも!」
「ついているのよ/眼鏡に」
先輩は・声を小さくして/右手の人差し指を1本・口元に寄せた
「ほら・眼鏡のフレームを光にかざしてみて/フレームのこめかみあたり」
フレームのこめかりに当たるところに・小さな発信器らしきものが埋め込まれていた
「超小型カメラと・骨伝道の仕組みを発展させたマイク&スピーカー/フレームからある周波数帯の波形で・直接脳に認識させることができるの」
「眼鏡からスマホを経由して集められたデータは・父の会社のスーパーパソコンで・重要度に合わせてデータが整理分析され・みんなのスマホからまた眼鏡に戻される
みんなが今・目で見ている映像や聞いてる音声だって・眼鏡のレンズやフレームを通して・お互いに情報交換することが出来る/これでカンペキ」
「実は生徒会役員は公認のモニターで・私の協力者なの
もちろん・役員のみんなは自分の意識で・スーパーパソコンにアクセスできるし/役員同士の交流も・バーチャルの意識上で行うことができる」
まてよ
この周波数には〔ある種の催眠効果が得られる波長〕があったように記憶している
本当に・生徒会をサポートして・住みよい高高等学校にしよう・としているのか
これは・いわゆる遠隔操作というものではないか/いずれ国家転覆とか世界征服とかに繋がっていく悪の装置になるのではないか
「コンタクトレンズサイズはまだできないけれど・論理上では可能だって」
「先輩?」
先輩はくすっと笑ってから・自分の鞄から新しい眼鏡を出すと・両手で背中の方から僕の耳にそのフレームを乗せる
眼鏡をかけた瞬間は・今まで感じたことのない頭の重さを一瞬感じたが・そのあとは・全ての未来が明るく感じてきた
/コノグライハデキルデショ・シンニュウセイ
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