第一章 1と0の現実

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梶野は反対勢力の話を適当に切り上げ、自宅へ帰りほぼ冷めてしまったカツどんを食べながら、動画配信のコメントをチェックし次いで、本業の仕事を提出した。今日の仕事はそれで終了だった。 (さーて、今からどうするか思ってたより早く仕事終わったな) 何気なく、テレビをつけてみた。テレビのほとんどもVRに移行していた。VR上では一時期CGを駆使した迫力のある映像が主流だった。しかしそれも徐々に飽きられニュースやドラマが主流になっていた。 現実世界では、反対勢力のニュースやリアルで特別な編集が必要ない漫才が主流になっていた。この時間は漫才が流れているらしく、お揃いのジャケットを着た男性二人組がダブルピースをしてコミカルな動きをしていた。しかし無観客でのステージのようで以前のように笑い声が聞こえるわけではなかった。 (こればっかりは、観客として見に行きたいよな~) そんなことを思っていると”チャットメッセージが届きました”というフリップが出てきた。
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