彼に映る世界

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彼に映る世界

美大を出て数年、早見なつきは一般企業に就職し、芸術とは離れた生活を送っていた。 当時の友人達とも疎遠になって長らくの折のこと、一通の個展の案内が手元に届く。 【白の世界】 案内にはただ一言そう添えられ、個展開催者は神代達哉と書かれている。 神代達哉。なつきの世代で異端児とも鬼才とも言われた同級であった。 卒業以来連絡すら取っていなかった自分に何故、と首を傾げながらも足を運んだ。 今でも芸術と関わっている同級に憧憬の念を抱いていたことは否定出来なかった。
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