1章 勇者と七つの大罪の監獄

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1章 勇者と七つの大罪の監獄

勇者は魔王と対峙した。結果は敗北。当たり前だ、眼前に魔王の存在。それを見て初めて理解する、これは倒せるものでは無いと。だから、勇者は最後の抵抗を試みた。魔王を封印しようとしたのだ。しかし、それも失敗に終わった。 魔王は封印されず、勇者は監獄に送られたのだった。 勇者は頭の中で監獄のこと整理する。罪を犯したものが入る場所。罪の度合いによっては封印される。 この国に死刑はない。なぜなら、死んだものは転生して生まれ変わるからだ。転生させるよりも封印して永遠のときを与える、それがこの世界での定式。 であるなら、勇者も封印される。国に反逆を起こしたのだから当然だ。だが、封印されるまでの間、もう一度チャンスがある。なぜなら、封印される場所は地下。七つの大罪と同じ場所に封印される。彼らの封印を解けば、自分は助かるのではないか。 輸送される馬車のなかで勇者は考えていた。
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