セクシーゴリラ

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顔と体型はゴリラ、髪型はエグザイル系のおれにつけられたあだ名。 売れる前はただの刈り上げゴリラってあだ名だったが、 ガールズダンスグループのプロデュースを 手がけて大ヒットして売れ出したらセクシーゴリラと呼ばれるようになった。 会社の待遇もよくなった。秘書もつけてくれた。 「はい、、次回作ですね。女同士の友情、はい。そっち系ですね」 ひっきりなしに仕事が舞い込む。 「女子の気持ちなんて・・。ELTの『ディアマイフレンド』と西野カナの『私たち』 みたいな感じでいくしかないな。。あったかい涙ながれる系っと。。 同じオーディションうけた女の子が落選して脱落したときに流れる曲と。。」 独りごちてメモに走り書いていると、また電話が鳴る。 「テーマは白の冬の歌の依頼も来てます。ロリ女子大生みたいな子のデビュー曲です」 事務所のマネージャー兼秘書の白石さんが言った。 「小説漫画原作の主演でデビュー曲か。。期待に答えなあかんな。 ・・とりあえず北海道に飛んで現地で曲書いてこよかな」 「いいですね。ホテルにギター送っときますね」白石さんが手配した。 世間では作品のパターンから黒と白に分けられている。 男性向け ちょっとゲスくてワイルドな曲は黒ゴリラ。スタッフの一人、 小麦色のダンサーやのにFカップの黒木さんをつれていく。 雑誌レオンを片手に 女性向け ホワイトラブな曲書くときは白ゴリラ。色白美人すぎる秘書白石さんをつれていく。  雑誌セブンティーンを片手に 使い分けてきた。違う顔を見せてきた。 最近は世間では特に冬は白ゴリラが受けだした。 ほんとは自分の中ではもう一個、性病にかかって仕事効率が極端に落ちる 毒ゴリラってのもあるのだが。 それはさておき、 社をあげて曲を提供する会社。白いドレスとハイヒールはもう用意されている。 アレンジャーやMVのスタッフも手配済みだ。 締め切りまでにテーマに合わせて曲を生み出さねば。 起用に答えねば。女性目線の曲のラブソングに。 今回は冬の曲なので秘書の白石さんのほうを連れて行こう。 「原作の小説、漫画の手配と せつなめの洋楽50曲ほど集めといて」 白石さんに頼んだ。 それを聴きながら移動する。
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