正義と悪は紙一重

3/12
前へ
/759ページ
次へ
その時ガタッと言う音が聞こえる。 私はビクンとして物音のした方向に目を向ける。 ここにいるの見られたら怒られる! 私はどうしようかまごねいていたがその物音からはなんと猫が迷い込んでいたのだ。 『にゃぱりんこ』と変わった鳴き声を上げる猫。 「ね…猫ちゃんか…でもなんで会社の中に?誰かが飼っているのかしら?」 その猫は私に擦り寄ってくる。 「何て人懐っこい猫なのかしら…そう言えばパンもう一個あったから君にあげる」 私はお腹を空かせているらしい猫に一個パンを分け与えた。 『にゃぱりんこ』 ありがとうと言ってるのかな?黒猫はそのパンを食べ始めた。 私は黒猫がパンを食べているのを見てこんな私でも必要とされてるんだと言う嬉しさと、黒猫の愛らしい姿で仕事の辛さがすっかり吹き飛んだ気がした。 あ、いけない、そろそろ仕事戻らないと!
/759ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加