正義と悪は紙一重

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ようやく45歳にして私にも春が来たと言うのにこんな時に死にたくないわ、可哀想だけど海溝さんを囮にしちゃいましょう、こんな状況に正義とか言ってられない、だって一大事なんだもん。 そこで私は海溝さんに「ごめんね」と一言詫びる。 「江戸華さん?」 海溝さんの顔が何を勘違いしていたのか僅かに明るくなる。 その刹那、私は海溝さんの腕をすかさず掴み、男の方に放り投げた。 太い腕の私にとっていかにもモヤシな海溝さんは投げやすくいとも簡単に投げられてくれた。 この後は海溝さん次第、修羅君という素敵な彼氏が出来た私は今は死ねない。 海溝さんはバランスを崩し男にぶつかる。 私はその隙に逃げ出した。 海溝さん死にたかったんでしょ?願いは叶えてあげたわよ、せめて来世では幸せになって出来る子になるのよ、じゃあね! 私は海溝さんの冥福を祈りながら走り去った。
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