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潤実SIDEーーー
あぁ結局誰の役にも立てなかった…。
仕事も鈍臭いしダメだな私…。
寒い…意識が遠くなっていく…。
それよりあの人どうなっちゃうんだろう?
いつもうるさい人だったけどあの人だって私を助けに来てくれたのだから本当はとても良い人なんだ!
だってあの人私の事謝ってくれたもん、ああ…この言葉があの人の本心なんだなって思ったよ。
私みたいのはどうなっても良いけど本当は優しい江戸華さんがいなくなるなんて本当に世界は不公平だわ…。
せめて人生の最後くらい華々しく散りたかった…。
『貴女はまだ死ぬ時じゃないよ!』
その時、懐かしいある声がした。
「お、お婆ちゃん!」
その声はガンで亡くなったお婆ちゃんの声だった。
『私は知っている、不器用だったけど、誰よりも一生懸命だった子よ!立ち上がりなさい!貴女は真の力に目覚めるのです!』
お婆ちゃんはそう放った。
「私に真の力なんてあるの?」
『迷う暇はありません!あの人を助けたいんでしょう!?今がその時です!!』
そうだ!あの人を助けなきゃ!
私は立ち上がった。
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