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海溝潤実SIDEーーー
とめどなく溢れる赤黒い液体……。
錆びた鉄の臭い……
生温かい液体を浴び、何度も何度も息の根を止めにかかる自身……。
男の赤黒い液体の中に僅かに見え隠れする中身……。
私はあの現実にあった出来事、そう自分自身を失った時の悪夢にうなされていた。
「うわあああぁ!!」
私は悲鳴を上げて起き上がってしまった。
あれ…ここは…そう、病院だ。
私は刑務所に送られる前に精神鑑定を受けに精神病院に入れられていた。
あの時以来、その夢ばかり見てしまう。
うぷっ!
私は吐き気を催し、流しにて戻す。
ハァハァ…気持ちが悪い…。
自分自身が嫌になる…死にたい…何であの時あんな事を…。
気がつけば寒い…私は寝ている間に沢山の汗をかき、体はベタベタだった。
シャワーを浴びよう…。
汗をそのままにしていては風邪を引くし衛生にも良くない…。
でも…私の悪夢はいつ終わるのだろう…?
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