世の中狂ってる

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その時ドンッという鈍い音と共に私の首元から男の手が離された。 「ゲホゲホ!」 危なかった…もう少しで殺されかける所だった…倒れていた私は咳き込みながら起き上がる。 私の目にあの男とは違い、スマートでハンサムな男が映った。 高校生くらいだろうか、顔はまだあどけなく肌も荒れが無く美しい、眉も丁度良く整えられ、揃えられた黒髪、制服もビシッと着こなしている、真面目な好青年だと服装と格好から感じられた、しかしその目には強い意志が感じられる。 その男、いや少年は鋭い目つきで一方の不恰好な男を見下ろしていた。 「ここは女性専用車両だぜ?お前のようなゲス野郎はとっととここから出ていけよ!」 その真面目そうな少年からこのような口調が出るとは…しかしその口調が更にその少年の魅力を増しているように私は感じられた。 この男の子…WNIの男キャラのようにかっこいい!
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