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「でもそれって別に全く無いわけじゃないですよね？」
「まあ、そうだね。でも僕はアルファだけど…オメガフェロモンがあんまり感じないからベーターとほぼ変わらないよ」
「じゃあ、何故ベーターのフリじゃなくオメガのフリをしてるんですか」
痛いところをつくねぇ…と呟いて秋人さん。でも秋人さんは教えてくれた。
「今はオメガも就職出来るし、雇うことも出来る時代になった。なのに古い考えを持つアルファもいないわけじゃない。それは司も分かるよね？」
「ええ。そのせいで就職したオメガはまともな仕事を貰えず、裏ではアルファの性欲処理として扱われてる」
俺の言葉に秋人さんはコクと頷いた。
「そんな愚かなアルファのせいでオメガは自分の好きな仕事に就くことが出来ない。だから僕はそんなオメガのためにオメガのフリをしてるんだ」
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