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まさか彼がそんな風に考えるアルファがいるなんて思わなかった。俺も種に偏見を持たない。けど自分の種を偽ってでもオメガに仕事を与える姿は眩しいすらと思った。 「…だから中也には悪いけど、とりあえず今はこのまま僕のことをオメガだと思ってくれた方がいい」 「…秋人さんの想いは分かりました。でも美羽ちゃんはこのことを?」 「もちろん知らないよ。でもいつかは打ち明けたいと思ってるよ」 「え?それって……」 困り顔を浮かべる秋人さんに俺は悟った。だけど同時に心も痛んだ。秋人さんは知ってるかは分からないけれど、美羽は大のアルファ嫌い。現に俺は最初の頃は警戒心と嫌悪丸出しにされた経験がある。
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