また一から

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また一から

******* それから三ヶ月。新幹線ホーム。 「お弁当とお茶は買ったよ。お花は行く途中で買おうよ。駅からお寺までの道に、お花屋さんがあったから」 「ああ」 久遠くんとふたりで新幹線に乗り、荷物を足元のスペースに入れた。 乗車前に駅で買ったお弁当だけは手元に置く。久遠くんの分は鳥の照り焼きが乗った三色弁当、私の分は三十品目のヘルシー弁当。 どちらも私が選んだものだ。 「お弁当、これで良かったかな?」 私は窓際に座らせてもらったのに、窓の景色ではなく、反対にいる久遠くんの方ばかりに体を向けていた。 「ああ」 「良かった」 今日は初めて、久遠くんのお父さんのお墓参りに連れて行ってもらうのだ。 お寺のある東北へ、ふたりきり小旅行となる。
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