不埒な先生のいびつな溺愛

花嫁探しから半年後

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そして、今。現在。

先生が花嫁探しを始めてから、ちょうど半年ほどが経った。

私は、訪ねるたびに、妙な距離感で接してくる久遠先生が少しだけ苦手になっていた。

一切手を出さないのに、妖艶な雰囲気だけ醸し出してくる。
しかし何度も言うが、先生は絶対に、私には手を出さない。おそらく出会ったときからずっと、先生にとって私はそういう対象ではない。

結婚相手に名乗りを挙げる女性はたくさんいるのに、先生はそれを選り好みしているだけだった。相手も自分も結婚に向いていないのに、寝ては別れる、それを繰り返しているだけ。
そして女性が部屋にいた痕跡だけを、私は訪ねる度に感じ取るはめになっていた。

私は先生に何かを期待したかったわけじゃない。

それでも、恋人もいない、仕事ばかりの私は、先生が興味を示してくれないことに何も感じないわけはなかった。