Xデーまで一ヶ月

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Xデーまで一ヶ月

******* それからの一ヶ月間で、私は伏見さんに三度お会いすることになった。 ディナー、映画、そして自宅マンション。順当に段階を踏んでいくタイプの、三種類のデート。 その間に、ネイルもピンクから、パールを乗せたヌーディベージュに変えた。 最初のデートは仕事終わりのディナーのみだった。 美味しいフレンチを予約してあって、伏見さんも私も、どちらも行ったことのないお店を選んでくれたという。 寒くなりかけの秋の終わりで、待ち合わせは都内のイルミネーションをくぐり抜けた先にある駅前広場。 デートでなければ寂しいに違いなかったが、今日は久しぶりのデートなのだ。 指定された改札を出て案内板の前に立っていると、写真で見た爽やかな男性が、キョロキョロしながらやってきた。 「……あの。秋原さん、ですか?」 私の前を通りかかると、伏見さんはすぐに気づいた。
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