第三章 巡り会い

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俺はその女に視線を送ったが、気のせいだと思われたのかそらされた。 イライラする。 しかもパーティーに呼ばれた各組の娘たちも すり寄ってきてくさい香水を匂わせながら異常なほど甲高い声で媚びを売ってくる。 この環境も、あの女に視線をそらされたのもイライラする。 もう1度視線を送ると、次は自分だと確信したらしく微笑んでからそらされた。 綺麗だ。女の微笑んだ顔が。 欲しい 欲しい 欲しい 心の奥がそう全身で言っているかのようだった。 今まで女なんて、地位とお金と顔しか見ていない奴らばかりだと思い、嫌悪感を感じていたはずなのに あの女はちがうと、そう感じる。根拠もなにもないのに。 これまで女とはそういうことしかせず、自分の欲を満たすだけの性処理道具としか見たことがなかった。
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