第四章   あなたは光

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すっかり心が沈んでしまった麗奈は、父と話してから四時間がたち、すでに深夜一時を回っているにもかかわらず、フラフラと外へ出掛けた。 半分意識がなく歩いていると、居酒屋や、風俗店などがある大人の町へと来てしまったのだ。 「そこのきれーなおねーさん、うちで働かない?」 などの言葉にも耳をかたむけずに、なお歩みを止められない麗奈だった。 このまま、この夜に溶け込んでしまいたいわ。 あの綺麗な月のように。 麗奈はホウと、息をついた。 「こんなところでなにをしているんだ?」 心地良い低音が聞こえた。 自分に向けられた言葉ではないと無視をしていると 「おい、聞こえないのか?」 「私に言っているんですか?」 「あぁ、お前しかいないだろう。」 「あなたは、西条俊さん?」
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