第五章  ついに

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しかし、ここは島崎さんのお家なので、家の構造がわからない。しかも、さっき正志さんに服を脱がされたせいで、今下着だけの状態なので、外に逃げようとしても出来ない。 持っているのはケータイのみ。 「ど……どうしましょう。 このままでは何をされるかわからないわ。 怖いっ!」 そう言いながら、近くにあった部屋に麗奈は入った。 私は無意識に西条さんに電話していた。 プルルルル、プルルルル、プッ。 「もしもし!西条さんですか?」 「どうした!」 「助けて!今、私、襲われかけて、それで、それで……」 涙が出てきた。 「大丈夫だ。助けてやると言っただろ? すぐに向かってやる。 そこがどこかわかるか?」 優しい優しい声で、言い聞かせるように西条さんが言った。 「ここに来るときに、○○町と書いてある看板を見ました。それしかわからないです……。 でも、その町の中では、ここは特に大きいお家だと思いますっ! ごめんなさい…これくらいしかわかりません……」
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