第五章  ついに

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「せーつーなーくーん。」 語尾にハートがつきそうなくらい甘い声で呼ばれた。 気持ち悪い。 しかも、今日は麗奈お姉様が早くに学校を出てしまったから、話が出来なかった。 だからこう言う声を出されると、余計にイライラする。 「なにかようかな?」 「あのねー、今日はー、私と雪奈くんにとって邪魔者がいなくなる日よ!」 意味がわからない。 「そうなんだ。」 適当に返事をした。 この発言にもっと関心を持っていれば、もっと早くに麗奈お姉様のことが分かれたというのに。 今日一日、いつも通りの一日だった。 なんら変わらない。 いつも通りの日常。 そう思ってたのに………。 「麗奈お姉様帰ってくるの遅くないか?」 いつもはもう家にいるはずの麗奈お姉様がいない。 「雪奈くん知らないノー? あ、これ、秘密だったっ! 危なーい。美香、おっちょこちょいだー。 てへ?」 秘密?何のことだ?
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