第五章  ついに

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とりあえず麗奈お姉様に電話をかけようとしたとき、クソ親父が帰ってきた。 「お父様っ!! 麗奈お姉様が婚約だなんて、どういうことですかっっ!」 感情の高ぶりが止まらない。 「あぁ、そのことか 今頃仲良くやってるんじゃないか? それよりも夕ご飯を食べよう。」 ありえない……。 なにが仲良くなんだ? どうして麗奈お姉様よりもご飯を優先にできるんだ? 「僕はいりません。」 そう言って、家を出た。 一刻も早く麗奈お姉様をみつけなければ。 プルルル、プルルル、プルルル…… 電話をかけても出ない。 どうやって探そう、何の手がかりもないまま家を出てきたから、行く当てもない。 プルルル、プルルル… 麗奈お姉様、お願いだから電話に出てっ! プッ! 出た! 「麗奈お姉様っ! 今、どこにいるんですかっ!!」
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