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「……ううん。
麗奈お姉様は西条さんと住んでください。
どう考えても今のままの僕では麗奈お姉様を守ることが出来ないっ!
こんな自分が情けない。
ごめんね?麗奈お姉様。」
「…雪奈。
どうして謝るの?
私はね、雪奈。
あなたがいたからお父様になにを言われても耐えてこられたの。
じゃないと私、壊れていたわ。
だから、ありがとう雪奈」
「麗奈お姉様っ!」
電話越しで雪奈の泣く声が聞こえた。
胸が苦しくなった。
「ねぇ、麗奈お姉様。」
「どうしたの?」
「今そこに西条さんはいる?」
「ええ、いるわよ。」
「電話、麗奈お姉様と代わってもらってもいいですか?」
「わかったわ。」
「西条さん?」
私が声をかけた。
「どうした?」
「私の弟が、西条さんと何か話したいらしいんですけど…」
「わかった。ケータイ貸してくれ」
そう言った西条さんにケータイを渡した。
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