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「あぁ。
麗奈、降りるぞ。」
「はい。」
やっとこの恥ずかしい体勢から解放されるのかと思っていると…
車を降りた瞬間またお姫様抱っこされた。
「さ、西条さんっ?!」
「なんだ?」
「また、お姫様抱っこ」
「あぁ。
さっきのクソ男に触れられて足がすくんで動けなさそうに見えたからな。」
「……ありがとう御座います。」
必死で隠していたのにそこまで見ていてくれたことに、とても嬉しさを感じた。
「西条さんのお家とても大きいですね。」
そう、ここは西条さんのお家なのだが、麗奈の予想していたTHE極道という家ではなく、ここら辺の建物の中で一番高さが高いマンションだった。
「このマンションの最上階だ。」
「最上階ですかっ!?」
「あぁ。」
「ご両親と一緒に住んでいるんですか?」
「いや、一人暮らしだ。
実家は、べつにある。」
そう言って西条さんはマンションのエレベーターの一番うえのボタンを押した。
本当なんだわ。
やっぱり西条さんって、凄い人なのね。
としみじみ思った。
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